思いつくまま気ままブログ

映画の感想や日々感じた事をあれこれツッコミまくる性格が悪いおばちゃんのブログです。

映画「プラン75」を観て思う。若いあなたに贈ります。

皆様 こんにちは。



先日アマゾンプライムビデオで
「プラン75」という映画を観ました。



内容は、簡単に言うと、75歳を迎えた高齢者は希望すれば安楽死を受けられる、という制度の事。(勿論フィクションよ)



この制度を使うか使わないか、安楽死をどう捉えるのか、一人暮らしの老人に焦点をあて映画は進行していく。



突っ込みどころ満載だけど
安楽死について考えさせられる
とても良い映画だと思う。



この映画はドラマチックな展開はないけど、映画全体のこの静かな演出が、安楽死には反対の姿勢なんだろうなと思った。



「老人は早くいなくなれ」
という国を挙げてのいやらしい卑劣なメッセージが映画全体にちりばめられていて、観ていてとても辛かった。



高齢を理由に仕事はクビになるし、次の仕事も中々見つからないし、家も貸してもらえない。
やっと見つかった仕事は工事現場の夜間の交通誘導。。。老人がやる仕事だと思う?



生きてるのが嫌になるように仕向けていくんだ。
いけすかねぇ!



一番気持ち悪かったのは、プラン75に係わる人達のあの気持ちの悪い不気味な「優しさ」



プラン75に申し込んできた老人には、死ぬ当日まで電話で相談を受けたりする担当職員なるものがつくのね。
相談もあるけどちょっとした世間話しとかも出来るんだ。
だけど、電話で話せる時間は15分とか30分とか時間が決められていて、時間がくるとタイマーが鳴って強制終了。



うわー。いやだ。
なんて嫌なやり方すんの!って思った。



もっと話したいよね。
でもダメなんだ。



話が長くなるのを防ぐ為と「やっぱ死ぬのやめよう」という気持ちを芽生えさせたらダメだから。勿論、担当職員と外で会うのは禁止。
あの優しい口調や優しい態度は、優しさからのものではないわけ。



だからハローワーク担当?の人はパソコンをうまく扱えない老人に不躾な態度をとるのよ。
実は若者は老人に対して優しさの欠片も持ってない、という演出がうまいと思った。



あと、自ら死を選ぶ事を笑顔で推進するプラン75のCM?みたいなやつ。。
プラン75を選択するのは良い事だよねぇーー?みたいな、嘘満載の笑顔が気持ち悪かった。



コロナワクチンやマイナンバーカードのCMと同じ気持ちの悪さを感じたわ。おぇっ!



老人にだって日常はあるのよ。
カラオケ行ったり、友達とおしゃべりしたり。
それをなぜ平気で奪おうとする?



若いあなたもいずれ老人になる。
それをわかってないでしょ?
ホントにわかってないとしたらちょっと頭悪いわよねぇ。



老人の今の姿はあなたの近未来。



老人が幸せそうにしてるほうが幸せな老後を迎えられるという、未来に希望がもてるじゃん。それなのに老害だの選挙権与えるなだのそういう事言わないほうがいいよ。
今の若い人達が老人を邪魔者扱いし続けたら、プラン75は本当に現実のものとなるかもしれないよ。
でもそう簡単に法整備はされないだろうから、ちょっと時間がかかると思う。
そ、ちょうどあなたが「老人」という枠に当てはまるころ法整備されるかもね。



そしたら今度はあなたが若者から邪魔者扱いされる側の人間になる。



そういう事されてうれしいかい?
全く。。よく考えな。



そういう私は実は安楽死賛成派だけど、この映画のように生きたいのに、生きづらい状況に追いやられるのは絶対嫌だ。



生きるのもあり
死ぬのもあり



そういう状況で死を選択したい。
だけど安楽死が法整備されたら色んな問題が出てくるんだろうなと、考えさせられる映画だった。今の若い人達、特に40代の人に観てもらいたいね。



この映画の最後の方でね
「なお政府は今後このプラン75の年齢を
65歳に引き下げる案を検討する方針です」
みたいなニュースが流れるんだよ。



あんまり心ないこと言ってると
明日は我が身だよーん。



まじでこの映画観て、自分がこういう事されたらどんな気持ちになるだろう、と考えてもらいたいと久々に暗くなった作品でした。